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【書評です】精神科ってもっと気軽に行ってもいいと思う。

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こんにちは、マコト(@mtr_macoto)です。

 

精神科ナースになったわけ(水谷緑著)

心の仕組みにずっと興味があります。

私自身、心の不安定さに悩まされてきています。

(今はだいぶラクになりました)

この著者の水谷緑さんも自身の心の限界を感じたところから心に興味を持ち、

会社員になったあとから勉強しはじめて看護師に転職。

最初の希望勤務先を精神科にしたそうです。

看護師になっていきなり精神科はめずらしいみたいです。

マンガなのでとても読みやすかったです。

のんびりのほほん系のタッチで、すごく好感を持てました。

 

読了直後のツイート

上のツイートにも書いたとおり。

今は普通に暮らせていても、まったく関係ない話ではありません。

患者さんに共感できる点も多く、涙がこみ上げてきました。

書店で買ってすぐカフェで読んでしまったことを少し後悔。

家で読んで、思いっきり泣きたかったなぁ…。

今まではたまたま大丈夫だっただけで、

ほんの少し違っていたら私も入院患者だったのかもしれないな。

 

自分の気持ちを言葉にする

どんなときに嬉しいのか。

どんなときに悲しいのか。

自分の気持ちが「わからない」となったときは、

「それ以上先を考えたくない、もしくは考えたことがない」とイコールです。

自分が「つらい」ことに気づいてしまったら、生きていけなくなってしまう局面があります。

だから、考えないようにして生きることは、自己防衛です。

もしも現実をすべて受け止めていたらあまりにつらくて

生きるのなんてとっくにやめてたかもしれない。

いつのタイミングになるかはそれぞれだけど、そこに向き合えたらすごく前に進めるんじゃないでしょうか。

自分ひとりで感情にたどり着けないなら、誰かの手を借りていいと思います。

私も借りましたし、すごく助けられました。

自分が寂しがりやだってことを自覚したのは25歳のときでした。

心理カウンセリングを受けてみて、ずっとだましだまし過ごしてきた部分とかも知って。

そこで初めて「ああ、あのとき私はつらかったんだ」「寂しかったんだ」など、

言葉にできなかった感情に名前をつけてもらえました。

それから少しずつ調子が良くなってきました。

自分の心が強くないと思ってる人には読んでほしい

この本に出てくる精神科病棟の入院患者には、モノを壊す、自分を傷つける、暴れる人、などが出てきました。

ひとり暮らしで布団から出られず、身動きひとつ取れず、食べることもできず、という中年男性ですね…。

この方は家賃滞納が続いたことを不審に思った大家さんに気づいてもらえたそうです。

本当によかった…。

私もひとり暮らしだし、家にこもるタイプなので、きっかけ次第ではいつでもこうなるのでは…なんて思ったり…。

だから本当に読んでよかったです。

ひとりにしておくと危険なレベルだから入院という判断になっていますが

入院レベルじゃなくたって、平気なように見えて平気じゃない人だってたくさんいます。

一見すると何もなさそうに見える人も、深い闇を抱えているかもしれない。

異常に見える行動をしている人にも、ちゃんと人の心がある。

だから、患者さんの気持ちを聞いて、どう思ったのか、何に困ってるのか、なんでその行動を選択したのか。

じっくり聞き出して、スタッフみんなで相談して、

ひとりの患者さんを日常生活に困らないところまで連れていく。

感情移入しすぎるあまり、担当ナースまで伝播してつらくなってしまうこともあるらしいです。

だからうまく切り替えたり、持ち帰らない工夫をうまくやってるんだとか。

ナースと告げずにひっそりと精神科にかかってる人もいるとのこと。

そうやって自分自身のメンタルを整えながら患者に接していくナースの皆さん、強いな…。

折に触れて読み返したい一冊です。

マコト